仮想通貨に関する法律と税金(住民税・所得税・法人税・相続税・贈与税)

仮想通貨に関する法律と税金(住民税・所得税・法人税・相続税・贈与税)

2017年4月1日、改正資金決済法が施行され、暗号資産(仮想通貨)に関する規定が盛り込まれました。この暗号資産(仮想通貨)に関する規定は、「仮想通貨法」とも呼ばれています。

この改正資金決済法(仮想通貨法)は、主に暗号資産(仮想通貨)取引所を規制する法律で、すべての暗号資産(仮想通貨)取引所を規制する法律ではありません。

具体的には、暗号資産(仮想通貨)交換業が登録制となり、登録せずに交換業を行うと罰則が科されます。

改正資金決済法(仮想通貨法)規制内容

暗号資産(仮想通貨)交換業者には、

  • 情報の安全管理
  • 利用者の保護
  • 財産の分別管理
  • 事業年度ごとの報告書提出

などの義務が課されます。これらの定義の趣旨は、「仮想通貨取引所の破綻」「セキュリティー対策が十分に施されていない取引所から、ハッキングにより仮想通貨の流出」といったことを防ぎ、暗号資産(仮想通貨)取引所の利用者を守ります。

登録拒否事由もあり、例えば、資本金1,000万円以上でなければ、暗号資産(仮想通貨)取引所として登録することはできません。 

暗号資産(仮想通貨)に関する税金

個人で暗号資産(仮想通貨)の売買を行い、大きな利益を上げた場合には、税金を納める必要があります。

ビットコインを含む暗号資産(仮想通貨)と税金の問題については、不明確な点が多く、現状でもすべてクリアになっているわけではありません。

国税庁は、暗号資産(仮想通貨)には、所得税、法人税、相続税および贈与税が課税される可能性がある旨を示しています。

仮想通貨に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和元年12月)|国税庁 (nta.go.jp)

コインチェック事件

2018年1月末頃、サイバー攻撃により、暗号資産(仮想通貨)取引所のコインチェックから、顧客からの預かり資産である約580億円相当のネム(NEM)が流出する被害がありました。

これに対しコインチェックは、なんと自己資金から、顧客に対して約460億円の補償金を日本円で支払いました。

利用者にとってみれば、補償が受けられたので良かったのですが、ネム(NEM)を預けていて日本円で戻ってきているので、税金はどうなったのでしょうか。

この問題は、結果として利益が出たのであれば、保証金は、雑所得として課税の対象となりました。

所得税および住民税

個人が暗号資産(仮想通貨)で利益を得た場合、原則的に、雑所得として所得税が課税されます。なお、所得税が課税されるため、住民税や復興特別所得税も課税されます。

  • 税率は最高45%、(住民税と合わせると最高税率55%です。つまり、暗号資産(仮想通貨)で大儲けしても、利益の半分以上は税金になってしまうのです。暗号資産(仮想通貨)で多額の利益を得たときには、納税分は残しておき、迂闊に浪費してしまわないよう注意しましょう。
  • 取引をして、利益を得たことに対して課税されるので、含み益(利益確定前)では課税されません。
  • 暗号資産(仮想通貨)取引所における、年間利益が20万円を超える場合、確定申告が必要になります。
  • 雑所得ですので、暗号資産(仮想通貨)取引で損失が生じた場合でも、他の所得と通算することができません。
  • 所得の種類によっては、ある年に生じた損失を翌年以降に繰り越すことができますが(繰越控除)、暗号資産(仮想通貨)の損失は繰り越すことができません。
課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

所得税が課税されるケース

①暗号資産(仮想通貨)を日本円に換金した場合

②暗号資産(仮想通貨)で商品を購入した場合

③暗号資産(仮想通貨)と暗号資産(仮想通貨)を交換した場合

④マイニングにより暗号資産(仮想通貨)を取得した場合

⑤暗号資産(仮想通貨)の証拠金取引をした場合

法人税

法人が、暗号資産(仮想通貨)取引で利益をあげた場合、法人税が課税されます。ただし、国税庁の見解では、法人税に関する言及が少なく、まだ不明確な部分が多く残されています。

相続税・贈与税

国税庁は、暗号資産(仮想通貨)に関して、相続税や贈与税が課されるとの見解を明らかにしました。

暗号資産(仮想通貨)に関する税務上の取扱いについてFAQ16抜粋

暗号資産(仮想通貨)の評価方法については、評価通達に定めがないことから、評価通達5《評価方法の定めのない財産の評価》の定めに基づき、評価通達に定める評価方法に準じて評価することとなります。

この場合、活発な市場が存在する暗号資産(仮想通貨)については、活発な取引が行われることによって一定の相場が成立し、客観的な交換価値が明らかとなっていることから、外国通貨に準じて、相続人等の納税義務者が取引を行っている暗号資産(仮想通貨)交換業者が公表する課税時期における取引価格によって評価します。

なお、活発な市場が存在しない暗号資産(仮想通貨)の場合には、客観的な交換価値を示す一定の相場が成立していないため、その暗号資産(仮想通貨)の内容や性質、取引実態等を勘案し、個別に評価します。

消費税

暗号資産(仮想通貨)の売買には、消費税は非課税です。 

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