「不動産」は、一度決めると動けないというリスクがあります。
物件見学の交通費等は経費になるので、節税にもなりますし、欲しい物件が見つかった場合には、必ず物件を見に行くようにしましょう。
では、物件を見る際のポイントをご紹介します。
周辺施設の調査

マーケット調査
これは、周辺の賃貸需要を調べるためのチェックで、アパートの空室状況を見ます。10%~20%程度の空室率なら平均的といえます。たとえば、10戸のアパートであれば1~2戸の空室であれば、購入の検討をします。
また、周辺に撤退したコンビニや大手ドラッグストアなどがないかどうかもチェックします。
大手チェーンは、データをもとに、将来の地域人口を予測して、出店や閉店を判断しています。人口減少による地域力の低下が、入所者ニーズの低下につながります。
利便施設
利便施設とは、生活を便利にしてくれる施設で、コンビニやスーパー、学校、病院、官公庁などがあるかをチェックします。徒歩10分圏内の利便性は、入居者にとってもプラスとなります。
嫌悪施設
嫌悪施設とは、周辺にあると嫌がられる施設です。
パチンコ店や風俗店、葬儀場や騒音・悪臭などを引き起こす施設などで、特に決まりはありませんが、自分が住んでいる地域で、近くにあったら嫌だと思う施設がないかどうかをチェックすればいいのです。
周辺施設で気になることがあれば、不動産会社に確認しましょう。
戸建て物件のポイント

基礎状態
基礎でチェックしたいのは、クラック(ヒビ)です。気温の寒暖差で生まれる細かいヒビ(ヘアークラック)であれば、特に問題ありません。
しかし、幅が0.5mm以上の深いヒビ・横に入ったヒビは、地盤が軟弱だったり、構造上に問題がある可能性があります。
このような場合には、専門家に見てもらいましょう。また、シロアリがいる場合、基礎に「蟻道(ぎどう)」という茶色い土が地面から壁あたりまで伝わっているので、見ればすぐにわかります。
屋根
屋根の状態は「破風」や「軒天」で判断します。塗装が剥げていたら要注意です。
壁
屋根と壁の補修をすると、100万円単位のお金がかかりますので、しっかりチェックしましょう。壁を触ってみて、ペンキが粉のように指についてしまうようなら、塗装劣化のサインです。
また、ペットボトルなどの水をかけて、水をはじくかどうかも見ましょう。
内部
内部の重要チェックポイントは、玄関、立てつけ、天井です。玄関の敷居などに茶色い土のようなものが出ていたら、シロアリがいる可能性が高いです。
立てつけは、基礎の傾きを確認します。天井は雨漏りがないかを見ます。特に、照明近くや壁とのスキマに、雨漏り跡が残っていることがあります。
建物のまわり
日当たりや、庭があればその状態など、周辺もチェックしておきましょう。
不安な箇所は写真を撮っておき、専門家に見てもらいましょう。
ダメなポイントがあるのは当たり前

物件のチェックポイントをご紹介しましたが、実際に、中古の安い物件で、条件の全てをクリアしている物件というのは、ほぼ存在しません。
重要なのは、修復にいくらお金をかけて、どれだけお金が入ってくるのか、ということです。
たとえば、50万円の物件を購入し、修繕に50万円かかったとします。この物件を、家賃月3万円で貸出すと、年収36万円÷100万円で、利回り36%になります。
「修繕費が50万円もかかる」のではなく、修繕費に50万円かければ、利回り36%の物件が手に入れられるのです。最初にお金がかかっても、将来は利益を生み出してくれるというのが、稼げる投資家の思考なのです。


